
五ノ神接骨院の田中隆章です

今回は肋骨骨折に関してお話します

最近当院でも多く来院しています肋骨の骨折ですが、肋骨はわりと折れやすい骨なんです


呼吸おこなうため他の骨より柔軟でしなりの強い特性がありますがその分折れやすくなっています。
犬の肋骨を使った折れ曲がりに対する強度実験では8~10㎏の負荷で折れてしまうというデータもあります

(これだけ聞くと軽くパンチしただけでも折れちゃいそうですよね...

実際の骨折の原因には直接物がぶつかっておこる直達外力(図(1))によるものと、
胸が圧迫された際などに肋骨がしなりすぎて加圧部分とは違う部分が骨折する介達外力(図(2))があり、
ゴルフのスウィングや咳の繰り返しなど度重なる負荷で起こる疲労骨折があります。
(金属疲労で金属が折れてしまうような状態です

骨折部位での圧痛や変形、深呼吸や咳をしたときの痛み、体を捻る時などに痛みが主な症状ですが、
命に関わるような状態になることもあります


折れた肋骨が肺を包む胸膜を傷つけそこに空気が入り込み肺を押し潰してしまう気胸。
同時に複数の肋骨が折れることで胸郭の安定性が落ちることで起こる奇異呼吸。
(放置することで低酸素症などに陥る。)
肺実質を傷つけてしまうことで起こる血胸などいろいろあります。
通常軽度の骨折であればバストバンドにより3~4週の固定をおこなうのですが、転位や複数箇所折れている場合は手術により固定をおこなうこともあります。
自動車の事故などでもハンドルやダッシュボードに強打することで起こりやすい骨折ですので、しっかりとシートベルトは装着しておきたいですね

事故の場合、大きな怪我になりかねないのでちょっとした胸やわき腹の痛みでも医療機関に受診することお奨めします。
五ノ神接骨院